Excel の「ちょっと便利な」使いかた、「文書作成」機能

エクセルの文書作成機能 Excel
エクセルの文書作成機能

きょうは、ちょっと便利な使い方、文書作成機能について学びます。

エクセルといえば、「表計算」ですが、実際は「文書作成ソフト」として、エクセルを利用する人は多いです。

エクセルは「計算」や「作表」だけでなく、「文章」をきれいに配置したり、地図や模式図を「作図」する機能もあります。

ワードでできることをなぜエクセルで?」と思うかもしれませんが、文書作成にあえてエクセルを使うのにはそれだけ理由があります。

きょうはあなたと、ちょっと便利な使い方、文書作成機能について学習します。

1.Excelは文書作成機能も一部備わっています

文書機能
文書機能
taka
taka

「エクセルならでは」の編集機能をフル活用すれば、ワード以上に簡単に効率よく文書を作成できます。

「エクセルで文書作成」と聞くと意外に感じる人が多いと思います。長い論文などはWordが向きますが、表中心のビジネス文書はエクセルの升目に沿ってレイアウトすれば、手早く作成できるからです。

エクセルの使い勝手がいいのは「用紙サイズ」に縛られず、自由に文書を作れるからでしょうか。ワードのように「A4サイズ」など用紙の制限の中で決められたコンテンツをきれいに配置していきます。このため「横長の表が入らない」「用紙から数行はみ出る」などの悩みがでてきます。

エクセルは文書を作成した後で印刷方法が決められます。改ページでプレビューを確かめながら、文書全体を1ページに収める操作も簡単にできます。しかも、エクセルはグラフ作成機能や地図などを作成できる「図形描画機能」さえあります。

1.なぜエクセルで文書作成か?

例えば案内状や日報など一般的なビジネス文書には表を中心にしたものが多く、表中心の文書は「最初に表の部分を完成させ、その直後に文章を入力する」という手順で作成すればいいからです。

これはワードで作成した文書

こちらはエクセルで作成した文書です。例えば、表の幅にぴったり揃えて文章を折り返すには、表の幅と同じ数のセルを結合して入力欄にするだけです。エクセルの文書作成では、セルの「升目」と「セルの結合」をうまく組み合わせて活用することがポイントです。

Excelの主な文書作成機能の一部

セルの書式設定
  • Excelはテキストや数値などのデータをセルに入力することができます。これらのセルには、フォント、サイズ、色、罫線などの書式を適用できます。また、文字列を中央揃えや左揃え、右揃えに配置することも可能です。
ヘッダーとフッター
  • Excelでは印刷時にヘッダーやフッターを設定できます。ページ番号、日付、ファイル名などを自動的に表示させることができます。
グラフ
  • Excelはデータを可視化するための様々なグラフを作成できます。折れ線グラフ、棒グラフ、円グラフなどがあります。
テーブル
  • Excelではテーブルを作成することができます。データの整理やフィルタリング、ソートを行うことができます。
条件付き書式
  • 特定の条件を満たすセルに対して、自動的に書式を適用することができます。例えば、特定の値が一定以上の場合にセルを赤くする、などの設定が可能です。
ワードアート
  • Excelには文字を装飾的に表示するためのワードアート機能があります。文字のスタイルや効果を選択することができます。
テキストボックス
  • 文書内にテキストボックスを挿入することができます。これは任意の位置にテキストを配置するために使用されます。
インポートとエクスポート
  • Excelは他の文書形式(例:CSV、PDF、テキストファイルなど)のデータをインポートまたはエクスポートすることができます。

他にも多くの機能があります。Excelは表計算ソフトウェアとしての機能も強力で、データの分析や計算にも利用されます。

文字の長さぴったりにセル幅自動調整

読みやすい表を作るためには、セル幅をきっちり調整することです。もっとも簡単な方法は、文字数に合わせて列幅を自動で広げることです。

列番号の右側にある境界線にマウスポインタを乗せると、ポインタの形が左右両向きに変わりますから、そこをダブルクリックします。これで文字数に合わせた幅に瞬時に切り替わります。列番号の境界線にマウスポインタを合わせ、ドラグしても同じ結果が得られます。

1.エクセルでの入力作業を簡単に

入力規則
入力規則

エクセルを起動すると、通常は日本語入力機能がオフになっています。特定のセルを選択すると、自動的に日本語入力がオンになるように設定します。

書き込む内容に応じて、入力欄の日本語入力のオン・オフを自動で切り替えます。それには、「入力規則」メニューを使います。セルを選択したときに日本語入力モードを自動でオンにします。

セルを選択した状態で「データ」メニューから「入力規則」を選び、「データの入力規則」→「日本語入力」タブの「日本語入力欄」で「オン」を指定します。

手動で入力モードを切り替える手間が省け、スムースに入力作業ができます。

入力値の種類

入力値の種類
入力値の種類

入力データを制限する方法。たとえば、”月”を入力するセルには「1~12」に整数だけを入力すればご入力がなくなります。

「設定」タブの「入力値の種類」で「整数」を選択、入力のデータを「最小値」「最大値」を指定します。「エラーメッセージ」タブを開き、エラー画面のメッセージを指定することもできます。

リスト表示

リスト
リスト

たとえば「担当者」の入力欄に、部署の誰かの名前を必ず入力する場合、リスト形式の入力欄を作ると、クリック一つで簡単に入力できます。「入力値の種類」で「リスト」を選択、「元の値」に、リスト表示したいデータを「,」半角カンマで区切って指定します。

特定のセルを選択したときメッセージが自動でポップアップできるようにもできます。「入力メッセージタブ」を開き、表示したいメッセージを入力します。

2.「セル内改行」と「両端ぞろえ」

社内スキルアップ計画のお知らせ
社内スキルアップ計画のお知らせ

セル内で改行したい場合は、改行したい位置で《Alt+Enter》キーを押します。一方セルの右端で自動的に文字を折り返すには、セルを右クリックして《セルの書式設定》メニューを選びます。開く画面の《配置タブ》で、《横位置》を《両端ぞろえ》にするのがポイント。

すると、セルの右端をきれいに揃えて、文章を折り返せます。《折り返して全体を表示する》をオンにしても文章を折り返せるが、これだけだと右端の文章が揃いません。

セルの書式設定
セルの書式設定

縦位置は《中央ぞろえ》にすると表が見やすくなります。縦書きで項目名を入れたいばあいは、《セルを結合する》をオンに、《方向》欄で、《文字列》と書かれた部分をクリックします。《縦位置》は《中央ぞろえ》とします。

セルの書式をコピーする

表の1行目で各項目ごとに読みやすい書式を設定できたら、この書式を表の最下行までコピーしましょう。セルごとに書式設定することなく、簡単に列ごとの書式を揃えられます。

まず、セル内の位置ぞろえなどの書式設定が済んだ1行目のセル全体を選択します。上の例ならA3~D3までが対象です。この選択範囲の右下隅の角にマウスポインタを合わせ、右ボタンを押しながら表の最下行までドラグ。右ボタンを離すとメニューが表示されるので「書式のコピー(フィル)」を選びます。

表に入力済みの文字列に影響を与えずに、1行目の書式設定だけを各行にコピーできます。ただし、C列については書式をコピーしたあとで、セル内改行してください。

3.”互い違い”の表は「セル結合」で

セルを結合すると、データの並べ替えとかフィルターがうまくいかんことが多いんや。結合したセルがあると、Excelがどのセルを基準にして操作するか迷うことがあるから、予期せん動きになることがあるんや。セルを結合すると、数式でそのセルを参照するときに問題が出ることがあるんや。特に大規模なデータを扱う場合やと、セルの参照がうまくいかへんことがあって、エラーになることもあるんやで。

結合されたセルを含む範囲をコピーして別の場所に貼り付けるときに、意図せん結果になることがあるんや。結合の状態がそのままコピーされるわけやないから、貼り付けた先でデータが崩れることがあるんや。もし互い違いの表を作成したいんやったら、条件付き書式を使う方法がええで。たとえば、特定の条件に基づいてセルの背景色を変更することで、互い違いのデザインを実現できるんや。

互い違いのパターンを作るために、条件付き書式を設定する方法があるんや。

例えば、行番号が奇数や偶数かどうかでセルの背景色を変えることができるんや。エクセルのテーブル機能を使うと、自動的に互い違いの行の色付けをしてくれるんや。これを使うとデータの追加や削除も簡単やし、見た目もきれいになるで。こういう方法を使うと、データの操作や見た目を保ちながら、互い違いの表を作ることができるんや。試してみてな!

一般的にはエクセルで「互い違い」の表を作成する場合、セルを結合することはお勧めできません。セルを結合すると、テーブルの構造が破壊され、データの並び順や並列表示が正確でなくなる可能性があります。また、セルを結合した場合、テーブル内のデータを編集することが困難になります。

代わりに、セルの境界線を調整して、テーブルのセルを調整することができます。たとえば、セルの境界線を太くしたり、背景色を変更したりすることで、表の視認性を向上させることができます。

ただし、表のデザインやレイアウトを調整する場合には、使用しているエクセルのバージョンや環境によって、適切な方法が異なる場合があります。したがって、問題が発生した場合は、マニュアルやオンラインリソースを参照するか、エクセルのサポートサイトに問い合わせることをお勧めします。

4.エクセルの表に一部をスクロール

項目名の書かれたセルを常に表示させたうえ、残りをスクロールすれば表が見やすくなります。たとえば【A5】セルを選び、《表示》メニューから《ウィンドウズの固定》を実行します。

ウィンドウズ枠の固定
  • 選択したセルの左の列と上の行が固定され、常に表示されます。これで大きな表でも項目を確認しながら入力できます。元に戻すには、同様に「ウィンドウズ枠の固定の解除」を選択します。《表示》から《先頭行を固定する》や《先頭列を固定する》もあります。

5.数式の「エラー」その傾向と対策

合っていない数式を立てると、式の問題点を警告するエラーメッセージがセルに表示されます。ところがそれらはすべて英語なので、ピンとこないということがあります。

でも、エラーメッセージにはいくつかの種類があり、発生状況に応じて表示内容も変わります。解決が見えてくる対処の仕方はどうすればいいでしょうか?

例えば《#VALUE!》というエラーは「値」という意味です。「値の指定に誤りがある」という警告です。《数値》を入れなければならないのに、《文字》を指定してしまったときに発生します。数値を指定する関数に文字を指定すると表示されます。

《#NUM!》は「nunber」の略だということがわかります。これも「数値」の意味ですが、「小さい方から何番目」に相当する数値を取り出す SMALL 関数の関数のエラーですね。対象の数値が3つしかないのに「小さい方から4番目」を求めようとする場合です。

《#DIV/0!》というのもあります。これは「割る」という意味です。「0で割ります」というエラーです。「0で割る」ことはできませんので、計算せずにエラー表示をするわけです。

mika
mika

他にも《#NAME?》があります。これはそんな関数はない(name)と教えてくれるものです。

あとがき

エクセルには文書作成機能がありますが、以下の点に注意する必要があります。

エクセルは、表の作成に最適化されたツールです。文書作成に使用する場合、レイアウトや文字の位置合わせが重要になります。テキストボックスや図形を使用して、ページのレイアウトを調整することができます。フォントや色の使いすぎは、読みやすさや視認性を損ねることがあります。また、異なるフォントや色を使用する場合は、統一感を保つようにしてください。

エクセルの文書作成機能を使用して文書を作成する場合、プリンターの設定や用紙サイズなどによって、印刷結果が異なることがあります。印刷のプレビュー機能を使用して、文書が正しく表示されることを確認することが重要です。エクセルの文書作成機能を使用して作成した文書は、必ずしも他のアプリケーションで読み込むことができない場合があります。文書を保存する際には、使用する場面に合わせたファイル形式を選択して保存してください。

以上が、エクセルの文書作成機能を使用する際に注意すべき点です。注意すれば、エクセルでも見やすく読みやすい文書を作成することができます。

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